MTFの性別適合手術(SRS)は大きく2パターンあります。
SRSは陰茎の切除及び睾丸摘出は基本です。そこから、
膣を作るか、作らないかということが大きな違いです。
①造膣術(膣形成)
性行為ができるように、膣を造るためかなり
術後の痛みと回復までに時間がかります。
そして、人工的に造った膣なので放っておくと塞がってしまい
ます。そのためダイレーション(膣が塞がるのを防ぐこと)を一
生涯行う必要があります。
痛みが強いため鎮痛剤の服用をすることになるでしょう。SRS
術後は毎日なので、時間と手間がかかります。
女性として性行為をしたいと強く願う場合は膣形成する必要が
ありますが、一生涯管理が大変であることと、無理矢理形成する
ので重篤な合併症にかかるリスクもあがります。
②造膣術(膣形成なし)
こちらは膣を造らないので、性行為はできません。
女性器(小陰唇、大陰唇、クリトリス)を精密に形成するため、
膣はなくても外見上は女性器そのものです。
造膣に比べて痛みが少なく、回復までの時間が短くて済みます。
①であげたダイレーションも不要です。
戸籍上の性別を変えたいという場合、セックスを望まなけれ
ばこちらの方が管理しやすく使い勝手はいいでしょう。
どちらも一長一短ありますので、あなたのこれからの生活に
合わせて決めるのがいいでしょう。